デジタル広告はマーケティングプロモーション活動の中で外すことのできない重要な位置を強いめているだけでなく、多くの企業がそこに広告予算の大きな割合を投資しています。中でもプログラマティック広告の存在感は大きく、ここに投下する広告費をいかに効果的に、効率的に運用するかがデジタルキャンペーンのカギを握ります。IASの「入札前ターゲティング」を活用してプログラマティック広告取引で発生する予算の無駄を削減し、効果的な投資をサポートした事例をご紹介します。
プログラマティック広告予算の
15%効率化に成功した
GroupM Franceの取り組み
プログラマティック広告は純広告と比較して、ビューアビリティが低下しやすく、アドフラウドやブランドリスクにさらされる可能性が高い傾向にあります。GroupM France は、大手広告主のプログラマティック・キャンペーンのグローバルかつ大規模な効率化を支援するため、IAS のソリューションを導入しました。クライアントのプログラマティック・キャンペーンの費用を節約し、パフォーマンスを向上させるのが目的です。
プログラマティック広告取引の
大規模な効率化をいかに実現するか
GroupM Franceが取り組んだ効率化は、20カ国以上でデスクトップとモバイルディスプレイ、モバイル動画に渡って展開される大規模キャンペーンを対象に、ブランド価値の保護と向上を目指すという野心的な試みでした。
目指したのは以下の3点です:
- キャンペーンを展開するすべてのマーケットで、プログラマティック広告のビューアビリティを向上させる
- 無効トラフィックとブランド毀損リスクを限りなくゼロに近づける
- キャンペーンインプレッションの15%を、非効率な配信先から効率的なものへ再配分する
広告主、代理店、IASが
ワンチームとなって継続的な対策を実施
GroupM Franceは、IASのTotal Visibilityを活用した精度の高いプログラマティック取引のデータをもとに、非効率でリスクの高い配信先を除外し、効果の高い配信先へ予算を再配分しました。取り組んだのは主に次の2点です。
まず、IASのレポートから、プログラマティック取引のメディアパートナーのうち、どのマーケット、どの領域でビューアビリティが平均以下で、アドフラウドやブランドリスクのレベルが平均を超えているかを特定しました。
同時に、IASの入札前ターゲティング(Pre-bid)で広告取引の入札前にアドフラウドやブランドリスクのフィルタリングを実施。両リスクを即座に低下させることに成功しました。
さらに、IASの担当チームと定期的なレビューミーティングを実施し、指標のモニタリングを継続的に実施。さらに、施策の成功に必要なソリューションが正しく実装されているかなど、広告主のプログラマティックチームが最新の開発状況を把握できるように情報共有を行いました。
ビューアビリティが10%以上向上、アドフラウドとブランドリスクはほぼゼロに
入札前ターゲティングで目標とするビューアビリティ率をあらかじめ設定することで、目標を上回るインプレッションだけに投資。施策を実施した月は、デスクトップディスプレイのビューアビリティが対象キャンペーン全体の平均で68.8%となり、前月と比較して10ポイント近く上昇しました。
また、この最適化施策により、対象全広告インプレッションのビューアビリティは67%となり、プログラマティック取引における平均値の61.6%を大きく上回りました。
さらに、広告主がブランドリスクが高いと判断したコンテンツを特定し、ブランドの要件に従ってIASが高リスクと判断した配信面をすべて除外することで、広告を展開する20のマーケットでブランドリスクの低減に成功。全インプレッションの99.8%がブランドセーフな環境で配信されるようになりました。
さらに、入札前ターゲティングのアドフラウド対策機能により、アドフラウドのリスクはデスクトップディスプレイで0.56%にまで低減。同時期の世界的なアドフラウドリスクは14.7%でしたから、予算の無駄を大幅に削減できたことになります。
入札前ターゲティングは、プログラマティック取引の入札を実施する前に、配信先のメディア品質を解析し、基準を満たす配信面のみに入札を実施するソリューションです。IASがAmino社との提携により実現した新ソリューション「Total Visibility」とあわせて活用することで、ブラックボックスになりがちな取引や配信経路のコストとリスクを可視化し、効率化をさらに進めることが可能です。
プログラマティック取引に圧倒的な透明性をもたらすTotal Visibilityについて、詳しくは資料をダウンロードしてご確認ください。