昨今、「デジタル広告に投資した予算がどこにいくかわからない」という、ネット広告の不透明さが業界課題として注目されています。今年2月には公正取引委員会がまとめた『デジタル広告の取引実態に関する中間報告書』では、「近年の IT 技術の高度化に伴いデジタル広告取引が非常に複雑化してきている状況において,デジタル広告取引に関してデジタル・プラットフォーム事業者の利用事業者からは取引の一層の透明性等が求められている」と課題意識が示されました。また同6月には政府のデジタル市場競争会議からも『デジタル広告市場の競争評価 中間報告 』が発表され、「デジタル広告市場における透明性・公正性に関する懸念や、競争制限行為等の懸念がしてきされている」とし、業界関係者が活発に議論を交わし、それぞれの立場で解決に向けて取り組んでいくことが重要であるとの考え方が示されました。
こうした業界の課題意識を受け、IAS Japanは2020年8月、プログラマティック取引におけるコストを可視化する業界初のサービス「Total Visibility」の国内提供を開始することを発表しました。(日本を除く世界各国では2020年4月よりサービス提供を開始しています。)
Total Visibility は、デジタル広告で発生する全コストの可視化のほか、アドフラウドの発生やコスト損失もリアルタイムで把握することができるため、デジタル広告のブラックボックス化を解決し、透明性向上につながります。つまり、広告主が支払った広告費のうち、質の高いインプレッションに対して各媒体、デ ータやサービスに対してプラットフォームごとに「支払われた金額」と、アドフラウドやビューアビリティの低いインプレッションなど、不適切かつ不必要なインプレッションに対して「消費された金額」を選別、把握することができるのです。広告主は品質の高いメディアの広告枠へ予算を再配分することができ、広告予算をより効果的に活用することが可能となります。
Total Visibility はAmino Payment 社と独占的業務提携により、2020年4月に米国はじめ海外市場にて提供開始しています。本サービスを活用することで、品質とコスト効率の高いプレースメントに広告予算を配分することで、平均してプログラマティックメディアの支出を10~15%節約できるという結果が得られています。
サービス特徴:
- 低いビューアビリティやブランドリスク、アドフラウドによるコスト損失をドメインレベルでリアルタイムで把握
- サプライチェーン上のパートナーやプラットフォームごとにアドベリフィケーション指標とコストを検証
Total Visibility に関する詳細や、その他のアドベリフィケーション対策について、営業担当より詳しいご説明をご希望の方はお問い合わせフォームよりお気軽にお問合せください。