広告がリスクになる?
2019年、日本のデジタル広告費は6年連続で2桁成長を遂げ、前年比119.7%の2兆1048億円で、テレビメディアの1兆8612億円を上回りました。消費者のデジタルシフトの加速とともに、消費者にリーチするための手段としてのデジタル広告の重要性はますます高まっています。
しかし、デジタル広告市場のシステムは非常に複雑、かつ極めて変化が速いためブラックボックス化しやすく、業界全体で透明性を求める声が高まっています。この流れを受け、日本アドバタイザーズ協会は2019年11月、「デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言」を発表しました。宣言では、業界全体で透明性向上に取り組んでいくために解決すべき8つの課題が掲げられています。
金銭的な損失(アドフラウド)
アドフラウドは、人間ではなくボットによる広告閲覧やクリックなどにより、広告費用が不当に搾取されることを指します。アドバタイザー宣言の中で最初に指摘された課題です。貴重な広告費用が、ブランディングや販促といった広告本来の目的の達成に一切貢献しない不正なトラフィックに対して支払われてしまうことは、損失以外のなにものでもありません。
ブランド毀損のリスク
広告が不適切なコンテンツに掲載されることによりブランドが棄損される「ブランドリスク」も指摘されています。テロ組織のコンテンツに広告が掲載された「犯罪組織に資金を提供するのか」と社会問題になったことが発端ですが、猥褻、暴力的、差別的なコンテンツなどに広告が掲載されることでブランド価値を損なってしまうことが問題視されています。コツコツと築いてきた消費者からの信頼を一瞬にして失う可能性があるため、ブランドリスク対策を実施する広告主も増えてきています。
「見られる広告」は成果につながる
アドフラウドやブランドリスク以前に、そもそも広告が「きちんと見られる環境で配信されていない」という問題もあります。視認可能な状態で広告が配信されているかを示す指標は「ビューアビリティ」と呼ばれ、ビューアビリティが高いほど「人に見られている広告」だと言えます。
ビューアビリティの高さが成果に直結
見られない広告は、無人の映画館で作品を上映するようなもので、意味がありません。広告で成果を出すためには、ボットではなく人に見られること(アドフラウドの排除)、ブランドリスクを削減することは大前提です。そのうえで、ビューアビリティを確保し広告の表示秒数や面積を高めることが、より高い成果につながります。広告がビューアブルな場合とそうでない場合を比較すると、広告認知で8倍、CTRでは23.4倍の広告効果があることが実証されているのです。
成果が出るメディア選びとは
安心(ブランドセーフ)、安全(アドフラウド排除)で、見られる(ビューアブル)メディアに広告を出稿することが、キャンペーン成果に直結することがお分かりいただけたかと思います。では、成果が出るメディアをどうやって選定すればよいのでしょうか?
ここでは成果が出るメディアの選び方として、3つの方法をご紹介します。
1.高品質な広告枠を狙う
純広告は運用型広告よりもブランドリスクが低く、ビューアビリティやタイムインビュー(広告の蓄積閲覧時間)も長い傾向があります。IASのパブリッシャー向けソリューションを導入しているプレミアムパブリッシャーのメディアならさらに、アドフラウドのリスクが低く、高いビューアビリティやブランドセーフティが担保された広告枠だけを狙ってターゲティングすることが可能です。
2.IASソリューションに対応したDSPを活用する
IASのDSP向けソリューションに対応しているDSPであれば、広告主が定めるビューアビリティ、アドフラウド、ブランドセーフティの基準を満たした広告枠のみに入札することが可能です。「入札前ターゲティング」と呼ばれるこのソリューションは、基準値を満たさない広告枠には入札を行わないため、成果につながるインプレッションのみを購入することができます。
3.純広告枠をDSP経由で購入
純広告を直接買い付けではなく、DSP経由で購入することも有効です。プレミアムパブリッシャーを含む多くのパブリッシャーは、自社の広告枠をDSP経由でも販売しています。PMPと呼ばれる仕組みを活用し、DSP経由で高品質な広告枠を購入することができます。
IASは広告主だけでなく、パブリッシャーやDSP向けのソリューションを提供しています。対応パブリッシャー/DSPを選ぶことで、メディア品質を担保し、より高いキャンペーン効果が期待できるだけでなく、広告費の無駄を排除することもできます。
IASソリューションに対応したパブリッシャー/DSPを活用してキャンペーンの効率と成果を上げませんか?営業担当が詳しくご説明します。詳細ご希望の方は、お気軽に下のリンクから、あるいはIASの営業担当まで直接お問い合わせください。
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